タイ パタヤ レディボーイの妖しさに魅せられた夜

タイ

豪華絢爛とはこのことを言うのだろう。美女たちが煌びやかな衣装をまとい光輝くステージで踊っている。衣装だけなら宝塚歌劇のレビュー以上の華やかさだ。彼女たちの表情は豊かで、視線を向けられた観客はどよめき歓声を上げる。

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旅のお勧め パタヤのレディボーイショー

客席には日本人も中国人も欧米人もいる。こんなところへ連れてきていいのかと思うが子供連れもいる。美女たちは次々と変わる演目と軽快な音楽に乗って踊り続ける。大きく膨らんだ胸が揺れ、くびれた腰と張りのある太腿が優雅な曲線を描く、お顔も細身で綺麗だ。彼女たちのどこを見ても自分と同じ種類とは思えない、男だなんて信じられない。

彼女たちは昔はオカマと呼ばれた、今はニューハーフやレディボーイである。タイではレディボーイが一般的だ。ニューハーフと言う呼び名は、松原留美子が1980年代にデビューした際に使われてから定着した。オカマよりニューハーフのほうがたしかに可愛い。売春を援助交際やパパ活と言い換える日本人らしい発想である。日本は言霊の国なので言い換えは得意なのだ。

アメリカからポルノが輸入されるようになるとシーメールの作品も輸入された。大きな胸をした女性の股間に大きないち物がついている。半陰陽と呼ばれる人達かと思ったがそれにしては数が多すぎた。事実は豊胸手術をして女性のように見えるがいち物がついたままの男性だった。

それ以降、ブラジル、ロシア、タイ、そして日本と美しいシーメールが紹介され専門のAVサイトも開設されている。ゲイでなくても豊満な美女のアソコにいち物がある姿に嵌る男性は多い。彼女たちは女性とまた違った魅力がある。その魅力は髭を生して女性の美を貶める今のトランス女性とは全く異なり、女性の美しさを求めているゆえに妖しい魅力が生まれる。

両性具有 アンドロギュノスの妖しい姿

ギリシア神話に、ヘルマプロディートスという絶世の美少年が、ニンフのサルマキスに恋されて強制的に合体され一身同体になる話がある。豊かな乳房を持つ美少年であり男根を持つ女性の誕生である。日本神話でも天照大神を両性具有神として描いている。両性具有の人間の神話は世界中にある。

ギリシアの哲学者プラトンの著書「饗宴」にある、アリストパネスが語った伝説はよく知られている。かつて世界に男と女以外に男女性という性の人いた。男女性は手足が4本と二つの顔、男根と女陰が一つずつあった、想像するとちょっとグロテスクである。

手が4本あったせいか男女性は強かった。彼らはゼウスと戦い、怒ったゼウスに半分に切られてしまい男と女に分かれた。魚の切り身のような半身だが普通の男と女になった。もとは一人だから、別れた自分の半身をいつも探しているという。ニューハーフやレディボーイは男女性の末裔かもしれない。

日本にも両面宿儺という鬼がいた。最近は呪術廻戦のキャラで登場しているから名前をご存知の人も多いだろう。計八本の手足と頭の両面に顔を持っていたというからプラトンの男女性に似ている。こちらもグローバルな起源を持つのである。両面宿儺も武振熊命に討たれてしまう。一般的な人は両性具有を嫌うようだ。

トランスジェンダーの魅力

近年は性同一性障害やトランスジェンダーといったセクシャルマイノリティ、所謂LGBTが広く認知されてきたが生き難さは変わらないようだ。自己の性別ギャップに苦しむニューハーフは多く自殺率はシスジェンダーの一般人と比べて倍にもなるらしい。

日本では「ニューハーフ風俗」の人気が高まり2000年と2019年の比較では店舗数は10倍になっている。ニューハーフの身体的状況は性別適合手術済が3%、竿あり・玉なし14%、竿あり・玉あり・女性ホルモン投与51%、女性ホルモン無し男性のままが31%、不明1%だそうで、もとへ戻れる道を残した人が多い、性自認の信憑性が疑われる所以となっている。

ニューハーフはヒゲをはやしたいかつい男に乳房がついているより、柔らかくきれいな女性の身体に男根がついているほうが好まれる。今舞台で踊っている彼女たちも綺麗な女性を目指している。どうみても女性だが、あれが残っているレディは多い筈だ。衣装の下にどのように格納されているのか気にかかる。

旅の教訓 記念撮影のチップは100バーツ

タイのレディボーイは巨根が多いから余計に気になる。日本のニューハーフでもそうだが綺麗な女性の股間がもっこりしているのが良く、竿なしは魅力が半減する、などと考えていたら90分のショーが終わってしまった。

ショーは10以上の演目がスピーディに上演されて退屈しない。容姿とともに踊りの上手さと表現力の豊かさを堪能できる。今夜は張り込んで一番高い席(1600バーツ、コロナの前です)を取ったがじゅうぶんに満足できるものだった。彼女たちがステージから去って行くと、観客はゾロゾロと会場を出る。

庭に出ると舞台にいたレディボーイが出てきて一緒に写真を撮る趣向となっている。一枚100バーツ(400円くらい)だそうだ。昔、日本のストリップ劇場のポラロイドカメラが一枚500円だったから同じくらいで高くない。リクエストが少ない踊り子はダメ元で400バーツとかふっかけてくるので要注意である。しつこい娘を振り切るにはエネルギーがいる、すべすべの手で掴まれたり強い化粧の匂いを嗅ぐと決心が揺らぐ。まぁいいか、となりそうだがここは我慢しないといけない。

そんな写真を撮っている光景をスマホで撮っている人がたくさんいる。それは良いらしい。レディボーイの大きな声やお客の歓声が響きなかなかいい雰囲気だ。近くで眺めると、女性そのものの綺麗な娘とそうでなく男の片鱗を残した娘の差が大きい。両方とも股間は膨らんでいない。一体どのように仕舞われているのか、見てみたいが自分より大きいのが出てきたらどうしよう。

旅の教訓 やっぱり本物が良いかもしれない

「行きますか」誰ともなく呟く声が聞こえる。それをきっかけに帰ることにした。「綺麗でしたね」「写真撮りました」などと話しながら歩くが会話に熱意がない。ショーとしては面白いが性の対象としては物足りないのだ。特に肌を合わせるには色んな抵抗がある。まぁ相手をしてくる訳もないのだが。

「バービアでもよって帰りますか」「そうですね」と元気が出てくる。ソイ6のバービアへ向かう。いつものように女性でいっぱいだ。レディボーイのようなスタイルの良い美人はいないがこちらは本物である。何が違うのかわからないが興奮する。

彼女たちは「レディボーイは綺麗だけど入れるところは無いでしょ」「もう一つあるでしょ」「キャハハ」と身もふたもない。腿に手を伸ばして「遊ばない」と言われると、レディボーイショーの興奮が残っている身体は一溜りもなかった。1300バーツを使って奥の部屋にいく。レディボーイの綺麗さはないが本物の柔らかい身体は良いものだ。

レディボーイたちの美しくも妖しい魅力を味わえた一夜だったが、彼女たちは見るだけが良いようだ。私の先祖に男女性は居なかったようである。

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