パタヤの海は美しい。リゾートホテルが立ち並ぶ岬を背景に海岸線が長く伸びている。沖縄の海とは比べられないが、水はバンコクからそんなに遠くないのにまぁまぁきれいで、海水浴やリゾートの雰囲気を味合うには十分である。だいたい泳ぐ気がないので水質は関係ない。

パタヤビーチでリゾート気分を満喫しよう
ビーチチェア、50バーツで借りた、に寝そべりリゾート気分を満喫している。生ぬるいビールを飲みながら女性の身体を眺めるのはたいへん結構なのだ。外国人の姿がビーチに多い。どうして白人は裸になるのが好きなのだろう。腹のでたおっさんも身体の緩んだおばさんもむっちりした若い娘も肌を露出している。
南ヨーロッパやカナリア諸島には若い娘がいっぱいいる。ブラジルもそうだ、蜂蜜色の娘たちがブラジリアン水着ではしゃいでいる。そんな光景がインスタやユーチューブに溢れているがやはり生が見たい。
映画「ピラニア」のように若い娘がビキニで身体をくねらせる光景を見たいと妄想をしていたらあそこが硬くなってきた。昨夜あんなに楽しんだのに復活している、まだまだ捨てたもんではないと自慢したくなる。

旅の教訓 パタヤの夜は事前計画が必要だ
パタヤは知る人ぞ知る男の天国である。バービア、置屋、マッサージ、ゴーゴーバー、ジェントルマンクラブと種類が多い。有名なレディボーイのショーもある。風俗は楽しみたいし、レディボーイのショーも絶対見たい、楽しみたいところだらけで、とても三晩で楽しみつくせるものではなかった。
いつものメンバーだが、思いつきでやって来たので、どこから手をつけたらよいかわからない。「どうしましょう」「まずは、バービアちゅうところから攻めてみませんか」となってソイブッカオへ向かった。
まだ日が明るいせいか通りを歩く人はまばらだが、店の中はけっこう多くの客が飲んでいる。ビリヤードを楽しむ人たちも見える。年をとった大きな白人が通りを歩いている。街をぶらぶら歩いたり独りでビールを飲む姿が様になっている、彼らは引退してパタヤに住んでいる人たちらしい。
店の数はほんとうに多い、見ているうちに喉が乾いてきたので適当に大きなバー(?)に入った。ビールを独りで飲む白人が数人、女性と話している白人が何組かいる。カウンターに女性が座っている。これがバービアか。

旅の教訓 バービアに料理は無い屋台で買おう
とりあえずビールを頼む、シンハービールが乾いた喉を滑るように落ちていく。つまみはないのと尋ねると料理は無いそうだ。まぁいいか取り敢えず飲み始めるがどうも落ち着かない。周囲をキョロキョロと見回す4人の日本人は完全に浮いている。どことなく視線を感じる。
視線は女性たちから来ていた。獲物を見定める肉食獣の視線である。蛇に睨まれた蛙、虎に狙われた鹿のように固まってしまった。狩りにきたつもりが狩られる側になっていた。一人の美しい捕食者と目があう。雌虎はにっこりと微笑みながら背の高い椅子から降りてくる。
短いスカートの奥が一瞬露わになる。男の視線が集中する、計算された仕草だ。肉食獣は恐ろしいがその動きは滑らかで優雅である。瞳は吸い込まれるように美しい。私たちは見つめられて動けない。もう逃げられない。
彼女はテーブルの横に立ち「Can I sit down?」と話しかけてくる「Of course」「you speak english ok?」「一點點」笑いながら彼女が座る「友達もいい」「もちろん」他のメンバーの「大丈夫か」という視線を感じる。もう一頭の雌虎がやってきた、短いドレスから伸びる太腿とそこに彫られたタトゥーがまぶしい。
「何か飲む」他のメンバーは成り行きをじっと見ている。「ありがと」「パッタヤはじめて」「そう」と会話が進む、よく見ると少々年はいっているがけっこういい女である。「お腹減らない?」「減ってる」「料理がないね」「お金あったら買ってくるよ」バービアは持ち込みは良いらしい。「ケバブ食べていい」・・・なんとなく楽しくなってきた。ここのケバブはチキンだそうだ。

バービアで、女性と飲むだけでも楽しい
暫くすると料理が並んだ。チキンケバブにソーセージとチキンカツ串上げ、パッタイなどみんなが食べられる量で700バーツくらい。チキンケバブは大きくて、いつもながら東南アジアの女性の食欲に驚く。いつの間にか空のカップが増えている。
女の子の数も増えている。グーグルの翻訳やポケトークを使いながら盛り上がっている。女の笑い声は男を楽しくさせる。ただいくら楽しくても禁断のリングベルを鳴らしてはいけない。
こうして楽しくするのがバービアの遊び方なのかもしれないが、私たちの目的ではない。そんなとき最初の女性が聞いてくる「遊ぶの?」「どうすれば良い?」「お店に300バーツ、ショートが1000バーツ、みんな行く?」おっさんたちの会話が一瞬にして途絶える。
どうする、どうする・・・となったが、もう少し街を見てみたいとの結論になった。彼女に「時間が早いのでもう少し街を見て回りたい」と伝えると「そう残念、いい女は早く居なくなるよ」と見つめてくる。日暮れが迫っている。酔った目に彼女は一層良い女に見えてくる、これは陥落寸前だ。
後ろ髪をひかれるように店を出たが、「ありがとう、また来てねー」と明るく見送ってくれた。もう獲物への興味は無くなったようだ。女性の分もいれて4人で3000バーツ、チップを彼女たちに100バーツ店に100バーツを置いて出た。こういう遊び方も悪くない。

パタヤの夜は長い
次はソイ6へ向かう。通りは置屋が中心で百花繚乱の趣である。ショートドレスやコスプレ風の短いスカート、タンクトップにレーシングショーツ、なんでもありだ。レーシングショーツは下腹のラインがくっきりと出ていやらしい。はみ出すお尻の盛り上がりも堪らない。
声をかけてくる女性たちを冷やかすだけでも十分に楽しめる、望めば二階ですぐできるらしい。タイの女性はどうしてこんなに色っぽいのだろう。どこの国でも言っているような気がするが、あの女この女と目移りしてしまう、まるで祭りの屋台に夢中になる子供ようだ。だが大人は最初の屋台でお金を全部使ってしまわない。
ここはある意味男の天国である。店から響く大きな音楽と女の笑い声、食べ物と香水の匂い、男が放つ欲望にも匂いがあるようだ。色々なタトゥーと白い足、聴覚と嗅覚と視覚をまとめて刺激する生の感覚に溢れている。メディアを介した情報と異なり、古い脳に直接に伝わる刺激である。目の前で足を組まれるともうダメだ。生は一味も二味も違う。

置屋は、ちょっと飲んでサクッとが良い
ここの通りの女の子は、ウォーキングストリートに比べるとレベルが落ちると聞かされたが、けっこう可愛い子もいる。バーファイン300、ショート1000くらいならコスパは十分だろう。ビールが程よくまわり、見渡せば女性の笑顔に囲まれている。
二度ほど行ったりきたりするとみんな我慢ができなくなった。「ちょっと入ってみますか」女性に声をかけ一緒に座る。ここの密着度は凄い、こちらもついつい手が伸びる。「遊ばない?」と囁かれると理性の壁は脆くも崩壊した。
「どうします」「いきましょうか」「後は大丈夫?」「後のことは後で考えましょう」となって13階段を上ることになった。部屋はお世辞にも綺麗でないがシャワーもあるし、野外と比べればマイペンライだ。水が汗ばんだ体に気持ち良い。ズボンのポケットから持参のゴムを取りだして彼女につけてもらった。

風俗は疑似恋愛である
サクッと終わるこの感覚、飛田や松島や十三の路地を思い出す。席に戻ると私がいちばん早かった。運動の後のビールはうまい。彼女も美味しそうにビールを飲んでいる。あそことあそこが密着するとケミストリーが起き心の距離が縮まる。
他人の心は分からない、自分の心でさえも分かっているのか怪しい、だからそれは錯覚かもしれない。それなら錯覚に酔っても良いだろう。彼女は肩を寄せて静かにしている。喧噪に満ちた空間で再び心と心がつながった、だからどうという訳ではないけれど嬉しいのである。
彼女とこの後も一緒にいたいと思う。「今日は早いですね」そのとき声がかかった。通りの喧噪がどっと押し寄せる、心は現実に返る。彼女の手にチップを握らせて席を立つ。

今夜はもうこのへんで手を打ちたいがメンバーはウォーキングストリートへ行くという。夜はまだまだ長い。パタヤの女性たちはプロ意識に満ちている。通りは男の天国だった。
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