月日は百代の過客にして、行き交ふ年も又旅人也、松尾芭蕉は奥の細道の最初に書いた。人は一生をかけて旅をする。時の流れもまた旅人のようなものだ。若い頃からきままに旅をしてきた。その頭上にいつも南国の太陽が輝いていた。それは永遠に続くようだった。しかし、ふと気づくと自分の影が長く伸びている。いつのまにか日は傾いていた。

旅の教訓 ザックは機動力、年と共にキャリーバックが欲しくなる。
開高健は晩年にモンゴルを訪ねときに嘆く。冷え切ったゲルのなか、ぐっすり眠る若い仲間をみて寂しく思う。自分は夜中に一度トイレに起きねばならない。外は寒いので空の紙パックで用を足す、その音を聞きながら老いを感じる。いくら気持ちが若くても身体は若い頃のように動かない。
トイレだけはでない、担つぐザックが重くなってきた。背中に滲む汗も不快である。空港でキャビンアテンダントの後ろ姿を見るとき、颯爽と歩くそのお尻より軽々と引かれるキャリーケースが気にかかる。ゴロゴロ引くキャリーケースは他人様の邪魔をしているようで嫌いだった。音も煩い。階段や坂道、舗装されてない道を歩くときは不便このうえない。
それに比べてザックの機動力を見よ。そう思ってアジアの街を歩いてきたが日は陰った。ザックのパッキングが面倒になる。キャリーケースはお土産が詰めやすそうだ。キャリーケースが羨ましい。東南アジアの街は発展し道路は快適になった。キャリーケース購買の機は熟した。
ただし私は、自分でいうのも変だか筋金入りの短期旅行者である。機内持ち込みは絶対だ。
- 短期旅行
- 機内持ち込み
- ザックの代わり
これは譲れない。
- 価格
- LCCの利用 7kgの重さ制限に対応
これも重要である。

機内持ち込み可能のキャリーケース5選
探しだすと、なんと多くのメーカー、種類があることか。価格の開きも大きい。これは難しい。なんとか条件に合う5品を選らんだ。


価格 耐久性のある高級品か、使捨て気分の安価品か、それが問題だ。
購入を検討するとき価格は重要である。ブランドバッグが高いのは知っていたが、キャリーバックも同じで高いものがある。機内持ち込みのSサイズは、ニューリップなら1万円から、リモアは14万円以上もする。
人はなぜ高級品を買うのか。その心理は以下のようなものだ。リモアがそうだろう。サムソナイトも有名だから当てはまる。エースは微妙なところである。
- ブランドへの信頼:高級品は機能、デザイン、耐久性が良い。
- 優越感(ヴェブレン効果):価格が高いほど魅力的に思えて、それを持つ自己評価が高くなる。
- 承認欲求:他者からの称賛や、高い社会的地位を誇示したくなる。
- 自己表現とアイデンティティ:自分の好み、価値観、ライフスタイルを表現する手段と思う。
オシャレ度でいえばリモアが一番、色が良い
リモアは海外の高級品だけあってデザインが良い。女性だったら可愛いというところである。高級品を買う心理を満足させてくる。魅力的だがそれだけに価格が高い。耐久性は、高級品は実績があるから信頼できる。耐久性のある高級品を買うべきか、使い捨て気分の安価品を買うべきか、ハムレットの心境だ。そこで価格はひとまず置いて他の条件を検討してみた。

LCCの機内持ち込み規制 7Kg以下は厳しい
私はLCCをめったに使わない。LCCを使っても、ザックは軽いし、もともと荷物が少ないタイプなのでその重さを気にしたことはない。日本から移動にはまずLCCは使わない。だが行った先の国内路線を使わないといけない場合がある。ベドジェットは航路も便も多い。それにキャビンアテンダントが可愛いので使いたい。
LCCの機内持ち込み規制は厳しい。キャリーケースを使うとなると今までのザックのようにはいかない。制限をオーバーすれば追加料金を取られ預かり荷物に変更されてしまう。それでは元も子もない。チェックが厳しくない航空会社でも万が一引っかかれば万事休すだ。
大きさ:立て、横、高さの合計が115cm以下、ケースはそれに合うように設計されているから心配ない。
重 量:7kg以下、問題はこちらである。ケース本体の重量が軽いほど良い。
2泊3日から最大4泊5日の東南アジア旅行だったら、35L〜40Lの容量があれば十分である。しかそたくさん入るに越したことはない。本体の重量が軽いほど多く入れられるのは当たり前だ。
サムソナイト・シーライトが圧倒的に軽い。
付録 スムーズに手続きを通過するためのポイント
規制オーバを避けるために事前にやっておくと良いことがある。
- 事前に自宅で量る 荷物を詰めた状態で人用の体重計などを使って測っておく。
- 空港の無料秤を活用 港のチェックインロビーに自由に量れる秤が設置されていることが多い。手続き前に確認して、オーバーしていれば重い服を着込むなどの対策を取る。
- 「身の回り品」も含めた合計 重さは「メインのバッグ」だけでなく、ハンドバッグやカメラバッグなども含めた総重量で判断される。要注意。
なかなか大変だ。
機能性 個人の好みが分かれるところ
価格や軽さ以外にも色んな機能がある。
強度 これはもうトラックに轢かれても復元するサムソナイトが一番だ。実際轢かれたらケースは無事でも中身は復元しないだろう。だがトラックに轢かれることはめったにないから大丈夫である。他のメーカーの物も必要な強度は備えているからあまり気にしないで良いと思う。
機内の棚へ収納が楽 重量が軽いこと以外に持ち上げやすさも考慮したい。プロテカが持ちやすいように感じた(販売店で持ったときの感想)
静粛性:引っ張ったときのガラガラという音はうるさい。できるだけ静かなキャスターが良い。静粛性は各メーカーが工夫を凝らしているが、日本メーカーのプロテカ(エース)の静けさと滑らかさが優れている(個人の感想)
静粛性はプロテカが一番といえるだろう。
フロントポケット PCや小物の出し入れを考えると有ったほうが便利。ビジネスマンは必須。
ストッパー機能 電車などで勝手に転がっていくと困るので是非欲しい。
USBポート 私は必要ないがビジネスマンは有ったら嬉しいだろう。
耐久性(長持ち度) 高級品は歴史から耐久性が証明されている。安価品は長く使えなくてもまた買えば良いという考え方もある。旅先で壊れたら現地で買えば良い。悩むところだがこれは個人の考え方になる。ニューリップは会社の歴史が短いので、耐久性の実績が乏しいが、日本の職人技が作り上げた品なので大丈夫と信じたい。
そんな事を考慮しながら選らんだの以下の3品である。リモアは高価だから外した。逆にニューリップは安価だから外した。だが製品に問題を感じたのでなく私の小さな虚栄心のせいである。
短期旅行者にぴったりのキャリーバック3選。

この三つなら自分が求めているものに合致する。どれを選ぼうかと悩んだ結果、サムソナイトの軽さに惹かれたのである。持ち上げた時の軽さは群を抜いていた。それはザックの代わりに一番近かった。
ただ私が旅行専門でなくビジネスにも使うならフロントポケットのあるイノベーターやプロテカを選らんだと思う。ニューリップを選らんだかもしれない。

結論
結局の所の所、どれを選ぶかは個人の好みである。
- 価格の安さと日本メーカーの職人技を信頼するならニューリップのNT-GB0701Plus。
- おしゃれなブランド品が好きだったらリモアのエッセンシャルライト。
- 機能性、ビジネスの短期出張に使うならイノベーターのINV111。
- 静粛性と日本メーカーへの信頼性、ビジネスに使うならプロテカのマックスパス3。
- 軽さと強度、旅行専門ならブランド品ならサムソナイトのシーライト。
このようになるかもしれない。ザックから機内持ち込みができるキャリーケースの選択はこのような結果になった。皆さんはどれを選ぶだろうか。私が買ったキャリーケースの出番はタイである。さて使い心地はどうだろう。

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