台湾 台北 龍山寺の置屋街は行かない方が良いかもしれない

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美恵は「ここを出て、右に行ったら夜市へ出るから大丈夫」というようなことを身振り手振りで教えてくれる。美恵は台湾語でメイフェンと読む。さっきまで、15分1500元でお相手をしてくれていた女性だ。外に出るともう夕暮れの気配が漂っている。

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華西街観光夜市あたりで道に迷う

これはまずい、早く華西夜市の辺りへ行かないと行けない。メイフェンが教えてくれた通りに歩けたかどうか分からないが華西街夜市の大きなアーケードが見えてきた。夜市に明かりが灯りだしている。適当に店を選んで入り台湾ビールと筍の刺し身を注文する。ビールが乾いた喉に染み渡りやっと一息ついた。そうえいえばメイフェンのところでお茶を飲まなかった。

龍山寺置屋は噂とおりの場所だった。最初から置屋に行こうと思って来たのではない。近くまで来たので見るくらいは良いだろう、飛田や松島みたいな感じかなと探していたら道に迷ってしまった。そのうち、女の子が店の奥に居たり客引きのおばちゃんがいる場所に出た。そこに着くまで、酔った老人が道に座っているのを見たりおっさんたちが大きな声で話しているのを聞いた。あまり柄のよいところではないようだ。

どうやらこの辺が龍山寺の置屋街らしい。俄然興味が湧いてきたところになんとなく視線を感じる。3人の中年男がこちらを見ていた。ポロシャツから伸びる陽に焼けた腕にタトゥが入っているようだが、肌が赤茶色なので良くわからない。

旅の教訓 龍山寺置屋は行かない方が良い

よく陽に焼けた畳の匂い、白い襖に~と歌っている場合ではない。この目のつけられ方は危ない。高校生時代に不良に睨まれたとき、新宿の歌舞伎町で怖いお兄さんがやって来るあのなんともいえない雰囲気がある。草食動物は危険に敏感だ。頭の中に逃げなくてはいけないと警報が鳴る、そのとき近くにいたおばちゃんと目があった。

「日本人か、遊ぶのか」と小太りのおばちゃんが話しかけてくる。うんうんと頷く、おばちゃんが紙を差し出す、2000と書いてある。ボールペンを借り1500と書く。おばちゃんはジロっと私の顔を見て「OK、今、二人しかいないよ」と奥を指差す。こうして心ならずも置屋に上がることになったのである。危なかった・・・と思い込んでいただけかもしれない。

龍山寺は信仰の場だった

さて置屋街へ来る前である。いつもの旅仲間が昨日帰ってしまったので今日は独りで過ごすことになった。台北へ来てもほとんどは飲んで食べて遊ぶだけなのでたまには観光をしよう思い立った。そこでやって来たのが龍山寺である。MRT龍山寺駅から地下街を歩くとお寺関係の売店が並んでいる。地下街が日本の参道のようになっているのが面白い。

地上に出ると立派な山門が見える。日本と異なりまさに中国のお寺という派手さだ。たくさんの人がいる境内から線香の香りが漂ってくる。観光客よりも地元の人が多い。ここは台北の人たちが普通にお参りする場所だった。

龍山寺は台湾でも古いお寺である。昔、ある人が一本のガジュマルの大木に観音菩薩のお守りを掛けた。お守りは夜になると光りだした。その威厳に打たれた街の人たちが願をかけるとよく叶う。人々は霊験のあらたかさを讃えその場所にお寺を建てた。それが龍山寺である。

建立は1738年に始まり1740年に完成した。寺は「回」字形をした伝統的な寺廟建築になっている。広場に敷かれた石材は、台湾海峡が「黒水溝」」と呼ばれた時代に、大陸から渡ってきた人たちが船のバラストとして積んでいたものだそうだ。もう帰らないとの決意の表明だったのか。

境内の建物は中国らしく色んな彫刻が施されている。銅を鋳って作った龍の柱、軒下の木彫、彩色画、三国志演義の題目など全てが活き活きとしている。境内はとても賑やかで、長い線香をお供えして拝んでいる人がいれば、お供養なのか果物や食べ物をテーブルに並べる人がいる。おばちゃんたちがその周りを大きな声を出して忙しく動き回っている。

寺の御本尊は観音菩薩だが、廟には多くの神様が祀られている。主神や従神合わせて約百体以上の像があるらしい。神様が人と一緒にひしめいている。日本の静かなお寺と比べると雑踏のようだ。ここでは信仰が生きている。仏教は本来このような人の波のなかで信仰されたのだろう。

人間臭い混雑のなかで考える。観音様といえば御開帳だ。御開帳とは信者に秘仏を公開することである。仏様に性別はないが観音様は女性のイメージが強い。そこから女性が秘所を見せるのをご開帳と言うようになった。昨日のご開帳は良かったなと不謹慎なことを考えるから、あとで罰が当たることになる。

お茶は万能薬 アソコも洗う

さて再び置屋である。女性はどう見てもアラフィフである。どちらかを選べと言われても・・・一人は携帯から目を話さない、一人はこちらを向けて笑顔を見せる、こちらに決めた。それがメイファンだった。彼女は奥の部屋へ向いながら不思議そうな顔で「ニシ、リーベン、レンマ」と話しかける。「シーダ」とか適当に答えた。彼女の言いたいことはわかる、なんで日本人のくせにここに来たのだろう。

お茶が出てくるが飲む気がしない、手をつけないでいると彼女が茶碗を持って股間にかけるフリをする。「ジェンダマ」彼女は重々しく頷く。以前、広州の大衆食堂で食事をしたとき熱い烏龍茶がでてきた。暑いお茶を飲もうとしたら、最初のお茶はお茶碗を消毒するものだと教えられた。それがここではチ○チ○を洗うのだ。熱くないことを祈る。

中国人の知恵遅るべし。おもわず笑ってしまう。彼女も笑いながら早くしろとスボンを脱ぐ仕草をする。あわてて服を脱いで立つと不肖の息子の下に洗面器をあてがってくれ、早くお茶をかけろとせかす。お茶をかけると手でゴシゴシ洗ってくれる。

お絞りで拭かれたことは何度もあるがこれは初体験だ。手が柔らかい、片手でゴシゴシが気持ち良くて不覚にも反応してしまった。負けたようで少し悔しい。ニコッと笑う彼女はけっこう気の良い女なのかもしれない。

サクッと一発は無理

洗い終わると次に胸を手で押してくる、これは寝転べということだな。寝転ぶとゴムをつけて口を使った短い儀式的なサービスがあり、次に指で下か上かを聞いてくる。天上天下唯我独尊ではないが上を指差すと服を脱いで乗ってくる。胸は垂れているがなかなか大きくて、お腹もあまり出ていない、顔も美人系だ。昔はいい女だったのだろう。

垂れた胸を口もとに持ってきて大きな声を出しながら上下に動く。けっこう激しいのでアレが折れるかもしれない恐怖に襲われ思わず目を瞑ってしまう、次に目を開けると彼女がと目があった。もう良いよと目で伝えながら「シェ、シェ」と腰に手をあて降りてもらった。

彼女は怪訝そうな顔をしながら手でするかのジェスチャーをする。やっぱり気は悪くない。私は自分のあそこを指さして「ラオニェン」という。彼女はしばらく黙っていたが、笑いだして私のお尻をパチンと叩く。なぜおばちゃんたちは笑うと叩くのだろう。

ウェットティッシュで拭いてもらい、服を着ながらポケットから1500元を取り出し渡すと「シェシェ」と受け取った。身支度が整うともう200元を取り出して手に握らす。なぜそんな気になったかわからない。

手は柔らかい、やっぱり手でしてもらったほうが良かったかな。彼女はキョトンとしたがすぐ笑顔になりギュッとハグしてくる。大きな胸が柔らかい。この胸に15年前に会いたかった。彼女は胸に手をあて「メイフェン」といい「サイチェン」と言う。メイフェンは気の良いおばちゃんだったが、サイチェンはう〜んと悩んでしまう。

ここまでわずか15分くらい。さすがにこの時間ではどうにもならない。サクッと一発は無理なのだ。離陸するには長い滑走路が必要な年齢になった。メイファンに道を聞くと200元の効能か身振り手振りで一生懸命道を教えてくれた。彼らはもう居なかった。なんとか観光客の世界に帰れそうだ。

旅の教訓 旅人には踏み込んでいけない場所がある

ビールを飲みながら考える。明るいので道がわかったが、もし夜だったらもっと怖い目にあったかもしれない。どの街の繁華街でも裏通りは危ない。中途半端な好奇心から危険と言われるところへは行ってはいけない、そのことを久々に思い知らされた。

龍山寺は台北の人たちが信仰がする場所で観光客が入ってはいけないところがあった。神聖な場所にむやみに入ってはいけないように、風俗にも踏み込んではいけない場所がある。この置屋街は基本的に地元の人が楽しむところで観光客が踏み込んではいけないのではないか。一度きりの経験なのでもっと良い店があるかもしれないが来ないほうがよいだろう。

ここは旅慣れて気合の入った熟女好き人に向いた置屋街で、普通の人は華西街夜市で止めておくのが良いようだ。



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